長野県の気候は、日本でいちばんワイン葡萄づくりに向いています。良質なワイン葡萄を育てるためには、「日照時間の長さ」と「昼夜の温度差」が重要。この2つを満たしているのが、長野県の気候なのです。
葡萄がよく育つためには、豊富な日光が重要です。特に日照時間は、ワインの糖度(甘さ)にも大きく影響します。長野県は日本の内陸部にあり、降雨量が少ない。そのため葡萄の生育期間である5月から10月にかけての日照時間が非常に長く、葡萄作りに適しているのです。
また、昼夜の温度差が激しいこともよいワイン葡萄作りの条件。昼はよく日が照って暑くても、夜になるとガクンと気温が下がる、そんな場所が向いているのです。まさに長野県は昼夜の温度差が激しい地域。空気が乾燥しており空中に水蒸気が少ないため、夜になると温度が下がりやすいのです。
なぜ、ワイン葡萄に昼夜の温度差が必要なのか。それはワインの味を決める「糖度と酸味」に関係しているためです。糖度は昼、酸味は夜に作られます。ほどよい甘さと酸味を両立するためには、昼夜の温度差が激しい環境が必須なのです。
五一ワインは、この長野の気候の利点を活かし、明治44年の創業以来ワインづくりの努力を続けてきました。自然の貴腐菌を活かした「貴腐ワイン」をはじめ、日本有数の美味しいワインをつくっていると自負しております。
その努力が結実し、2000年にはリュブリナの国際ワインコンクールで金賞を受賞することができました。これからも努力を続けていき、よりよいワインづくりをしていきたいと思っています。
ワインの開栓後は空気が大敵。理想的には空気を出して内部を真空に保つのが一番ですが、なかなか実現はできません。
なぜ空気が大敵なのか。それは、最初の良い香りが消えてしまうから。開栓したてのワインは、花の香り、フルーツの香りがしますが、長持ちさせるためには空気に触れさせないことが重要なのです。
その点を考えると、プリザーバーはワインを楽しむためにはとても重要なアイテムと言えます。
このエアレーターをワインの瓶に取り付ければ、ワインが瓶の口から垂れることがありませんし、また注ぐときにもトクトクと良い音がして、気分が高まります。
また、こうした器具でワインを攪拌して空気をほどよく混せられれば、ワインがさらに美味しく飲めますね。
先ほど、空気はワインに大敵という話をしたのですが、それは瓶に残ったワインについての話。グラスに注いだワインについては、実は攪拌して空気とよく混ぜたほうが、味わいが芳醇になります。
レストランで、ウエイターがワインを注いだ後、グラスを持ち上げて少し揺らしているでしょう。あれは雰囲気作りでやっているのではなく、ワインを美味しくするためなのです。
しかし、一般の方が、グラスを上手に振るのは少々むずかしい。それを考えると、エアレーターを使って、注ぐときに自動的に攪拌できるのはとても手軽でいいのではないでしょうか。
ワインを初めて飲む方が難儀をするのがコルクの開栓。それをラクにするこうした器具は、確かに便利です。
このオープナーは、他社製品に比べて二回り小さいので、女性にも持ちやすく、収納にも困らないのが長所ですね。
最近は、コルク栓ではなくキャップ式のワインも増えています。開けやすさはキャップ式のほうが上ですが、美味しさを追求するのなら、ワインの栓はコルクのほうがよいと思います。
先ほど「開栓後のワインには空気が大敵」と話しました。密封性を考えれば、キャップ式や王冠のほうが優れています。
しかし、ワインの多くにはコルクが使われているのはなぜでしょう? 実は、ワインを瓶に詰めて寝かしておく間、「ほんのわずかだけは空気に触れさせるため」なのです。
コルク栓の場合、ほぼ完全に密封してはいるものの、コルク繊維のスキマを通じてごく微量の空気が入り込みます。その「ほんの微量の空気」がワインを熟成させるポイントなのです。酸化を起こさず熟成を進ませる、ギリギリ微量の空気を入れる。それを実現できるのがコルク栓なのです。
五一ワインは、より美味しいワインを作れるよう、今後とも研鑽を積む所存です。ロジテックさんのように、器具の面からワイン文化をもり立てる活動は大歓迎。一緒に日本のワイン文化を盛り上げていきましょう。